徒書

2002年6月分。主使用OSをWindows 98から2000に変更したのはこの辺りから。


2002年6月9日

間を置いてしまうと何を書いたらいいか迷います。

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更新をしてなかった間にもCSS関係者に37の質問の回答者リンクに見つけたサイトをちょこちょこと追加してました。さまざまな「正しいHTML+CSS」使用サイトを見つけることができ、興味深いです。

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いつのまにかMozillaのバージョンも1.0となりました。Netscape 7PR1も出ていますが、余分な製品がついてこない(比較してダウンロードサイズが小さい)のはMozillaのひとつの利点であると思います。

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リンクアンカー文字の色を青にするようCSSを変えてみました。赤だと、リンク文字が多く並ぶ場合に目立ちすぎるような気がしてきたので。

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はてなアンテナという、個人で手軽に使えるアンテナ(定期的にサイトの更新をチェックするシステム)が出現した御蔭か、ここを捕捉してくれるアンテナも増えました(索敵 @ CDフラットでリニアな方面とか)。有難いことです。アンテナも一人に一つの時代となるのでしょうか。

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ワールドカップ、日本初勝利の試合をTVで観戦。おめでとうございます。

(2002年6月9日)


貴重な資料

和製漢字の辞典掲示板経由で、京都大学電子図書館の貴重資料画像というページを知りました。もともとはその中にある『篇海』という字書が紹介されていたのですが、他にも教科書で名前だけ知ってるような書物の、実物の画像が色々とあります。

こういった書物は、それ専門の研究者でもなければ一生お目にかかれないような気がするのですが、それが素人にもこうして気軽に見られるというのはなかなかにすごいことであるような。改めてウェブの便利さを再認識するのでした。

で、取り敢えず名前だけは知っている書物を(内容は理解できぬまでも)つらつらと眺めていたのですが、『義経記』の巻八の折り返し部分に、なにやら妖しげな落書を見つけてしまいました。果たしてこのお坊さんとお公家さんのツーショットにはどういう意味が込められているのか、義経記とはそういう話であったのだろうか、などと気になる今日この頃であります。

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ちなみに巻七の折り返しには、「吾唯足知」という字を共通部分「口」を中心にして四方に並べた、漢字遊びのような落書がありました。

※satoshiiさんに「吾唯足知」の字の順序について指摘を頂き、訂正ました。

(2002年6月10日)


2002年6月17日(の漢字)

gobbledygook/debris+diary 6月14日のこの漢字読めます?は「杜若」と「山葵」が読めず、やや悔しくあり。どこかで見たことはあるはずなのだが。まあ別段知っていなくとも、必要なときに調べられる能力があれば良いとも思うのです。特に熟字訓の植物名(向日葵、紫陽花など)は、知らなければ絶対読めない類のものなので。

とはいえ、漢語の生物名は読めたほうがよいような。例えばマッコウクジラは、肉食ということもあってか「マッコウ」という字面までも強そうに見えていたのですが、よく考えれば漢字では「抹香鯨」なのでずいぶんイメージが変わるなあ……などということを最近考えていたもので。そのように印象に惑わされず、名の持つ本来の意味を見失わないようにしたいものです(マッコウクジラの例は自分だけのような気もしますが)。

山茶花をサンサカと読んだらバツにされるだろうか。

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タイトルの読み方が解からない人は、非JIS漢字表現(草案)と機動戦士ZZガンダムを参照の事。

雑記 @ CDの6月13日、{龍/飛}とか作れより引用。なるほどZZにはそんな名のモビルスーツがいるのか(通して観たのは最初のガンダムだけなので……)。どんな格好なのかと思わず探してみたり。→Googleで「龍飛 バウ」を検索

{龍/飛}という字は大漢和辭典にも載っていました。ただし義未詳とのこと。音は「ボウ」ですが、字音仮名遣いではズバリ「バウ」と書かれるので、仮名遣いだけが宇宙世紀まで残っていったのか、はたまた音が微妙になまった結果なのか……少々気になるところです。

そのような、物語に出てくる特殊な漢字というのも調べて集めてみたいものです。すぐ思いつくところでは{神/人}(来留間慎一『魔{神/人}伝』、萩原一至『BASTARD!!』中の「魔{神/人}剣」)があるのですが、後が続かないので挫折中。『伝染るんです』に出てきた「新しい字」は、ひらがなだしなあ(俗字の字典に解説あり)。

(2002年6月17日)


2002年6月23日(の漢字)

先日のこの漢字読めます?について、adramineさんによる他サイトでの反応まとめさらにその反応についての言及があり、それを読んで色々と思ってたことがあったのですが、書かないままになってしまってました。かなり時機を逸している気もしますが一応書いてみます。(以上前置き)

一般には動植物の名前はカタカナ書きされることが多く、漢字表記が出てくる場面というのは小説や詩などの文章表現になってくると思います。だから漢字表記の知識を必要とするのは、それを読む人か、また(ぐっと少なくなって)それを書く人。それも物によって使われるかどうかは差があるでしょうし、**という字は知っておくべきか否か、ということも一概には言いにくい。

どちらかと言えば、「知っていれば面白い」というような、内面の知的好奇心を満たす部類の知識になる気がします。テストしてみて分からない字があっても、何個分からなかったとか、他の人と比べてどうか、ということを気にする必要は全くないと思う。

必要なときに調べられる能力があれば良い、と書きましたが、むしろそのような難しい漢字を使う文章にに出会っても、抵抗なく辞書を引くことができ、文章を読み進むことができるかどうか、が鍵になってくるような。といっても、一介の漢字好きとしては、他の人もそうであったら、漢字が嫌いと言われるよりかは嬉しいな、と思う程度のことですが。

山茶花をサンサカと読んだらバツにされるだろうか。。多分、×にされると思います。印刷屋で写植で字をみてPCですぐ打ち出す事が出来るかどうかというのが、このテストの趣旨らしいので、「サンサカ」では、ATOKは変換してくれません。

実際に問答無用でバツにされたら悲しいものがありますが、それはさておきPCで変換できるかどうかが判断基準というのも妙な気がします。であれば秋桜あきざくらとかうすい、などでもよさそうな。そういった漢字表記を知識として持っていれば間違う可能性も低くなるでしょうが、それも本人の注意力でカバーできる程度のものと思います。

(ついでに言えば、向日葵はコウジツキ、紫陽花はシヨウカ、(以下略)と読むのが本来という気も)

理系だから云々という言い方には、自分も違和感を覚えます。と言うか、ある知識を知らないことについて理系/文系だから云々、と言うこと自体、必要のない言及だと思う。ひと一人が持てる知識には限界があり、知らないことがあるのは当たり前なのだから。

……と、一応書いてはみたものの、いつにもましてとりとめのない文のような。

ところで、

と思ったのですがいかがでしょう。

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物語に出てくる特殊な漢字というのも調べて集めてみたい、と書いてたところ、ふゆさんより{奏/騒}(川上稔『奏(騒)楽都市 OSAKA』)があるとの情報頂いてました。有難うございます。

先週読んでみて、{奏/騒}の字が本文中にはでてこないのがやや物足りなくありましたが、後半まで読み進んでいくとタイトルにこの字を使ったことに納得いきました。とはいえ両方とももともと結構線のつまった字なのに、それらを更に組み合わせるというのはなかなかの荒業であるような。

(2002年6月24日)


見よう見まねJavascript

ある日、IE(Windowsの)でごく簡単なHTMLの説明を見てたところ、"HTML"の語句に下点線がついてるのに気づく。acronym要素を使ってるのかなと思ってソースを見てみると予想に反してabbr要素であり、一体どうなっているのだろう……とさらに探ってみると、Javascriptを使ってabbrタグをacronymタグに書き換えてる模様。それで、今までJavascriptについてはあまり関心がなかったのがにわかに興味が出てきて、その書き換えの仕組みを探るために自分のPCで色々と試してみること数日。

ところで、「abbr要素を認識しない」と並んで、WinIEがHTML 4.01に未対応なところとして思い出されるのが、「q要素に引用符がつかない」という問題。これもJavascriptを使えばなんとかなるんでは、と思いつき、さらに試行錯誤。

で、先週末あたりからそのようなスクリプトを当サイトにも導入してみました(WinIE5,6のみに適用してます)。ついでに、ここのページではIEで左右の枠線を表示させるためと称して、本文内容全体を囲むdivタグなどという(HTMLとしてはあまりよろしくない)ものがあったのですが、それも撤廃してIEの時だけdivタグをJavascriptで追加するように変更。

HTMLとしては無駄のないデータを渡しつつ、表示する際に文書を操作する、ということがJavascriptではできるのだと今更ながらに気づき、感銘を受けたのでありました。

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「q要素に鉤括弧をつける」というのは既にありみかさんとこでも導入されていました。スクリプトを拝見したものの、にわか初心者にはやや難しかったので、自分とこでは見た目に分かりやすかったinnerHTMLで書き換える方法にしてます。

innerHTMLというのは分かりやすくて便利な感じなのですが、もとはIEの独自拡張とのことだしあまりスマートなやり方ではないのかな……と思っていたところ、ありみかさんとそふぃあさんの以下のやり取りを発見してみたり。まだ全ては理解できないまでも、やはり先人の意見は参考になります。

この関連で三日坊主++の部屋の"JavaScript for CSS"の文書も大いに参考にしていたのですが、そんな矢先にサイトが閉鎖しまって非常に残念なのです。

(2002年6月26日)


誘惑Javascript

スタイル目的のdiv要素をHTMLソースから除去してスクリプトで追加することについて、ご意見。

スクリプト実行後にも DTD 適合が要求される、というのはもちろん大前提として、自分はむしろ、HTMLに「」なところを入れるのは最小限にしておきたい、という欲がはたらきました。HTML文書を(スタイルシートやスクリプトとは切り離した)独立したデータとして扱うことを想定してみると、余計な部分は少ないほうがユーザにとってもよりよいことなのではないかな、と。

で、「WinIEに対してはスクリプトでacronymに書き換えるけど、ソースはあくまでabbr要素にしておく」、「WinIEに対してはスクリプトで引用符を追記するけれど、ソースは引用符なしでのq要素としておく」といった方法でHTMLを厳格strictなものにするのをよしとするならば、「余計なdivをはずしてWinIEに対してはスクリプトで追加」というやり方もまたありなのでは……と考えました。

いったんスクリプトの使用という手を知ってしまうと、他にもCSSの内容追加の代替など色々と使えるのではという誘惑にかられ、その反面スクリプトの非使用時との兼ね合いの考慮とか、なにぶん初心者なので自分がまだ気づいていない欠点があるのではという不安もあり……。が、まあ当面はWinIEが備えていない機能を補うという線にとどめておこうかなと思います。

(2002年6月27日)


言い訳Javascript

さらにつづき。

について、自分が導入するかどうかをあたまの中で協議した際に、思いついた言い訳など。

2. そうだ、「スクリプト実行後にもDTD適合が要求される」んだった。

単にabbrタグからacronymタグの置き換えなので、変換後文書もDTDには適合してるかと。もしかするとDTDのコメントにabbrとacronymの使い分けについて書いてあるかもしれない、と思って確認してみましたが、ざっと見た限りではないようでした。

3. abbrをacronymに置換するのはマークアップ的に美しくないような気が。

「ソースを表示」で表示してもabbrタグはそのままだし、ページをファイルに保存してもabbrタグがそのまま残るので、実質マークアップ的にもabbrのままと言えるのではないかと!(←やや強引か)表示するときにIEの内部で置換するだけ、ということで。

どうしても気になるという場合には、span要素にするという手もありかも。

……と述べてはいるものの、自分も導入にはまだ半信半疑です。取り敢えず実践してみてご意見求む、という心持ち。

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スクリプトの適用はUser-Agent名で判別しているので、IEコンポネントのタブブラウザなどを使用してUA名を変更している方にはやや不親切であるかもしれません。"MSIE 5 Win"とか"MSIE 6 Win"などの文字列が入っていれば大丈夫なのですが(正確には、正規表現 /MSIE [^1-4].*Win/ で判定)。

(2002年6月30日)


2002年6月30日

ズといえば

電車に乗っていると、親子連れが隣に座った。
親子はしりとりを始め、「みみず」と子供が問う。

自分が思いついたのは、「ずわいがに」でした。
親が子供に答えたのも、「ずわいがに」でした。

他に何があるだろう。

上下巻

二分冊の文庫本を読んでいたところ、途中で下巻から読み始めてしまったことに気づく。

しかし最初に確かめたはずなのだが、と二冊を改めて確認したところ、二冊とも下巻であった。つまり片方の中身を見たら下巻だったので、もう片方を読み始めたらそちらも下巻だったのだ。カバーを掛けていたのが仇となった。

近頃まれに見る痛恨のミスに落ち込む。

(2002年7月1日)

北村曉 kits@akatsukinishisu.net