正しいHTMLは得だと思う

カナかな団の躁鬱890 所謂正しい HTMLより。

正しい HTML を、メリットとして語ったところで、メリットなんてものを持ち出した時点で負けなのではなかろうか。損得勘定の前では、正しい HTML の持つメリットなど、あまりにか弱い。

いちHTMLユーザとしては、損得勘定で考えてみて正しいHTMLを使う方が得だと思うからこそ、正しいHTMLを使っているつもりでした。そのあたりの考えは、以前に「××は窓から投げ捨てろ」という言葉で以下のように述べていたりします。

W3Cが策定しているHTMLの仕様は、環境への非依存後方互換性についてかなり深く(素人が及びもしないほどに)考慮された設計となっています。要するに仕様に従ってHTML文書を書けば、それだけである程度誰にでもどこからでも(古いブラウザからでも)利用し易いページになるわけで、だからこそ仕様に妥当なHTML文書には強みがあるのであり、自分もそのようにしている次第です。

註: 「正しいHTML」=「仕様に妥当なHTML(文書)」と考えてます。以下同様。

そういう考えでいたので、「正しい HTML の持つメリットなど、あまりにか弱い」という言葉が意外であり、また、「正しいHTMLのメリットが弱い点」というのが具体的にどういうものなのか、未だに適当な例が思いつけずにいます。

また、ユーザビリティとかアクセシビリティとか、そういったものにどれほど正しい HTML(或いは、文書構造と見栄えの分離、strict な HTML と CSS )が貢献するのかといえば、UA のお粗末な実装や、リソースの現実的な利用方法を持ち出されると、ややもするとあっさり崩壊する。

ユーザビリティは文書の設計にも左右されると思いますが、アクセシビリティこそは正しいHTMLであることが大いに有利に働く点ではないでしょうか。現在開発されているウェブブラウザは、おそらく殆どがHTML 4.01以降のHTML仕様に基いて設計されているわけで、そのようなブラウザが最も適切に処理できるのは、やはり仕様に沿って書かれたHTML文書なのではないかと思うのですが。

ちなみにWinIEは「現在開発されているウェブブラウザ」ではなくて「過去に開発され、現在セキュリティ対策のため保守されているブラウザ」ではないかと思ったりしていますが(←IE7にあまり期待してない人)、そのようなやや古いブラウザに対しても、正しいHTMLで書くのは有利だと考えているのは、上記の「××は窓から投げ捨てろ」という言葉からの引用文でも述べた通り。

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といったことを書こうかと2日ほど考えていたら、他にも関連した意見やそこから派生した意見なども見受けられたので、Wikiにリンク集を置いてみました。