IEを投げ捨てたくなる理由

ryuzi_kambeさんの日記経由で、見て見ぬふりでは済まされないより。

IE は CSSサポートの度合いが低く、「窓から投げ捨てろ」なんて一部の人たちから言われたりしてますが、私はそれほど悪いブラウザだとは思いません。そういうことを言う人たちはおそらく、海外の大企業を中心に多数の CSS サイトが誕生していることを知らなかったり、IE のバグを乗り越えるだけのスキルを身に付けていないのでしょう。IE は、お行儀が悪い子どもと同じで、扱いに多少注意が必要なだけなのです。

「窓から投げ捨てろ」と書かれているということは、IEは窓から投げ捨てられるべきかあたりの議論を意識されていたのでしょうか。一応、Googleで「IE 窓から投げ捨てろ」を検索するとこの議論リンク集が先頭に来るので、可能性はあると思うのですが（違っていたら済みません）。

さて、気になったのは「そういうことを言う人たちはおそらく……」以下の部分で、そこに書かれている条件は、件の議論における「IEを窓から投げ捨てたい」側の人にはあまり当てはまらないと思うのです。議論で意見を述べていた方の多くは、海外の事情はともかくとしても、国内において個人による（そこそこ）多数のCSS利用サイトがあるのを日頃目にしていたでしょうし、またブラウザへの対処方法についても知識を持つ方はいたと思います（哀さんは当初の提案において、IEのバグを利用してIEにのみ警告を表示する方法を提示しています）。

Web ページの中身には適切な業界標準があるのだから、Web 開発者はそれを最大限利用すればいいのです。

とも書かれていますが、実際「IE のバグを乗り越えるだけのスキルを身に付け」るとなると、「標準」の技術だけでなく、IEに対処するための特殊な技術も知らなければならない。またIEへの対処を考えると、標準であるはずの技術が思うように使えないという側面もあるわけで。今のところはまだまだWeb標準技術を「最大限利用」できる状況ではないように思います。

……ここまで書いてみて、結論への行き先をやや見失っていたり。ええとつまり、件の議論においてIEを投げ捨てたいと述べていた方の多くは、適切なHTMLとCSSによりサイトを作成することを普通のことと考えていたと思うし、まただからこそ、IEへの対処のために、標準技術を用いるのとは異なる手間を必要とすることへの憤りがあったのだと思うのです。

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他の方による言及: