篆書でGO! 2 〜Next Generation〜

数箇月の充電期間を終え(単に編者が面倒くさがりだとの意見あり)、漸く今ここに篆書の新たなる歴史を刻まんと「篆書にGO!」が帰ってまいりました。何はともあれへんてこ字体をお楽しみ下さい。


其の七:左、右

[左] fig7.1
[右] fig7.2
fig7.1が左、fig7.2が右です。左はいいとして、右は「たれ」の払いの向きが逆になってますが、この部分が手を表しているとすれば、これはこれで理にかなっているとも言えます。
むしろ何故この字形が残らなかったのか。謎です。

(追記)楠田さんより、「右」の字の成り立ちについてのメールを頂きました。

其の八:四

[四] fig8 や、本当にこういう字体もあるんですってば。

其の九:五

[五] fig9 五というよりX。これがローマに行けば10を表すというのだから、字というのは不思議なものです。

其の十:馬

[馬] fig10.1 まずは基本形を。いかにも馬らしき字体であります。
[目のでかい馬] fig10.2 目がでかいです。睫毛まで付いててコワイっす。
[馬鹿] fig10.3 角が生えております。しかも枝分かれした角が。これこそが世に言う「馬鹿」なるものか、と推察するだけしてみます。
[絶対的馬] fig10.4 お、これこそ誰が見ても「馬」ですね。
……念の為申しておきますが、ここに載せている字は決して編者の捏造ではありませぬ(見つけた編者自身もびびっております)。
[馬なのか?] fig10.5 史上初の二段ぶちぬきで登場したこの字ですが、もはや何の生物か分かりません。強いて言えば大とかげでしょうか。ただ下半身にちょこっと生えてる線が何なのか、全く気にならないと言えばウソになります。
[馬じゃないと思う1] fig10.6
[馬じゃないと思う2] fig10.7
[馬じゃないと思う3] fig10.8
[馬じゃないと思う4] fig10.9
その他、「馬」と主張するには余りにいいかげんな字体たちです。
[馬人?] fig10.10 最後に、直立歩行能力を得て人に進化しぎみのやつを一つ。む? もしや古代中国には馬人間が存在していたのでは?(←また言うか)

其の十一:孫

[孫] fig11.1 まずは基本形。系の部分は糸を束ねたのをひっかけた形らしいです。
[買い物気分の孫] fig11.2 腕にぶらさげて買い物気分。
[胸から何か出てる孫] fig11.3 これはちょっと違う系統。胸から出しているモノは果たして!?
[逆な孫1] fig11.4
[逆な孫2] fig11.5
逆になってるのも幾つかありました。昔はあまりこだわりがなかったのかもしれません。
[系なしの孫1] fig11.6
[系なしの孫2] fig11.7
[系なしの孫3] fig11.8
[系なしの孫4] fig11.9
何故か系が消えてしまってますが、これらも孫らしいんです。
[平べったい顔の孫] fig11.19 上の系統の発展形? 顔が横長でややキース・ヘリング風。
[宇宙人らしき孫] fig11.11 こんな宇宙人がいたよーな。
[鼻たかだかな孫] fig11.12 鼻長オジさん。イヤ孫でした。
[コワイ孫] fig11.13 う、これはコワイ。「子」にも似た奴がいたけど、それより武器が凶悪になってる。
[力に目覚めた孫] fig11.14 未知の力に目覚めたりしたのでしょうか。SFな孫です。
[蛙風な孫1] fig11.15
[蛙風な孫2] fig11.16
[蛙風な孫3] fig11.17
[蛙風な孫4] fig11.18
[蛙風な孫5] fig11.19
そしてどこがどう変化したものか、どう見ても蛙にしか見えぬ孫が幾つか。というかこれら以外にも大量にあります。
[もはや何だかわからない孫] fig11.20 これなぞはもはや何の生物か分からなくなっております。
[軸足が複雑骨折な孫] fig11.15
[恨めしやな孫] fig11.22
[手一本、足一本な孫] fig11.23
[足二本な孫] fig11.24
その他、分類不能な孫たち。単純な中にも妖しさがあります。

(1999年8月9日)

北村曉 kits@akatsukinishisu.net