篆書でGO! 1

まずは小手調べ。


其の一:天

[天] fig1.1  なんだか人のように見えてきますね。このように「何かに見える」というのは「篆書を楽む」ための基本と言ってよいでしょう。中でも人に見える字は数多くあります。
[あたまがまるい天] fig1.2 しかしfig1.2になるといささか作為的ですね。頭部のまるさはワザとしか思えません。
[ムリヤリ複雑な天] fig1.3 印鑑の字らしく複雑な字形が好みであれば、こちらはどうでしょう。ってこれムリヤリ難しくしてるぞ、おい!

其の二:呉

[呉(の人?)1] fig2.1
[呉(の人?)2] fig2.2
これも「人に見える」系でありますが……首がはずれちゃってます。しかも横に浮いてます。もしや古代中国にこのような人たちが存在していたのではないでしょうか。そう言えば「呉」は国の名ではありますが、まさか!
[はしゃぐ呉] fig2.3 こちらの人は楽しそうですね。はしゃいでおります。
[手が四本の呉] fig2.4 はしゃぎすぎて手が二本増えてます。呉の人もいろいろですね。

其の三:首

[首] fig3.1 髪は逆立ち、表情はどこかもの哀しそうです。戦(いくさ)に敗れ、斬られてしまった首なのでしょうか。戦の虚しさを感じさせます。
[あたまが割れた首] fig3.2 頭が割れてしまった首もあります。これはむごい。
[うまの首] fig3.3
[とりの首] fig3.4
馬や鳥の首が転がっていることもあります。戦というのは恐ろしいものです。
[首(或いは蒸れた仮面?)] fig3.5 これは戦とは関係無いようです。どうやら「脱ぎ捨てられた仮面ライダーのマスク」だと思われます。やはり蒸れるのでしょう。

其の四:墳

[かわいい墳] fig4 右側のやつがなんか可愛らしいので載せてみました。

其の五:龍

[かっこいい龍1] fig5.1
[かっこいい龍2] fig5.2
そのままでも篆書っぽい字ですが、もっとかっこいいこの二つはどうでしょう。字形から逸脱してるとは言え、誰が見てもこれは天高く昇る龍そのものであります。
[なんだか分からない龍] fig5.3 かと思えばこんなのもあります。なんだか分からない生き物が口からなんか吐いてます。まさかムンクの「叫び」の源流が古代中国にあったとは!

(付記)かたぎりさんより、佐藤商事株式会社のブランド名「マーシャン」との類似性の指摘がありました。(1999.5.17)

其の六:子

[子] fig6.1 まずは普通の子を。まあもともと象形文字なので人に見えるのは当然なのですが。
[湯気のたつ子] fig6.2 頭から湯気がたつこともあります。お子さまは発熱に注意が必要です。
[五体満足な子] fig6.3 いっそのこと、ってんで足もついております。
[弓をひく子] fig6.4 弓の稽古を始めました。大きな弓を一生懸命ひいてます。がんばれ。
[ナイフをもつ子] fig6.5 あやしげなナイフを持ち始めました。ちょっとこわいっす。
[なんだか分からない物をもつ子] fig6.6 謎の物体を持ち歩いております。と言いますか、既に体型は子供とは言えないですね。
[立派な***の子] fig6.7 やあ、これは御立派な***を……(一部検閲により削除)。
……
失礼しました。
[足長手長な子] fig6.8 もはや人外のものに成長してしまった感があります。
北村曉 kits@akatsukinishisu.net